皆さんこんにちは。
藤沢市の歯医者【Ken歯科】です。
歯並びの不正は、日常の癖によっても引き起こされます。
その癖は、お口まわりの筋力が低下していることで、起きている可能性があります。
そんな時に、歯並びを保つ筋力を鍛える方法として「MFT(口腔筋機能療法)」がありますので、ご紹介します。
目次
■MFT(口腔筋機能療法)とは?
歯並びの不正は遺伝的な要因もありますが、毎日の悪習癖も歯並びの不正に影響を与えるといわれています。
そのため、永久歯が生え揃う前のお子様の時期に悪習癖を改善し、歯並びに影響する口腔周囲筋を正しく使える状態にすることが大切です。
MFTは、矯正治療と並行して行われることが多いです。
矯正治療で整った歯並びを手に入れても、悪習癖が改善されないままだと「後戻り」の原因になってしまいます。
せっかくキレイになった歯並びをいつまでも維持できるよう、お口まわりの筋肉の誤った使い方を改善しましょう。
◎MFTの3つのポイント
1 お口まわりの筋肉のトレーニング
噛む時に使う咀嚼筋、舌、唇などの口腔周囲筋が正しく使えるようにトレーニングをします。
筋力が衰えている場合はもちろん、使い過ぎている場合にもリラックスをしてバランスの取れた状態を目指します。
2 唇や舌の正しい位置を覚える
意識をしなくても、唇や舌が正しい位置にある状態を目指します。
口がぽかんと開いていると、歯に唇からの正しい圧がかからずに、歯並びの不正につながってしまいます。
また、舌の位置が下がってしまうと、歯を押してしまい歯並びが悪くなってしまうため、意識をしなくても舌を正しい位置に維持できるようにします。
3 飲み込み・呼吸・咀嚼のトレーニング
口呼吸は、歯並びが悪くなるだけでなく、さまざまなデメリットがあります。
また、無理な位置で噛んでしまうと、歯や顎に負担がかかりますし、飲み込む時に舌で歯を押していると、出っ歯などの歯並びの不正につながります。
これらを正しくできるようにトレーニングをします。
◎MFT(口腔筋機能療法)のトレーニングとは?
- スポットポジション
スポットポジションとは、舌の先をつけておく位置のことです。
舌の正しい位置は、上顎の少し出ている部分です。
口呼吸をしていたり、舌を出す癖があったりすると、この位置に舌がついておらず、歯並びの不正につながることがあります。
スポットに「割り箸」や「アイスの棒」などを5秒程度つけて、位置を確認します。
その後に、スポットの位置に舌をつけて、5秒程度つけます。
このトレーニングを5~10回程度行いましょう。
舌の正しい位置を確認することができ、舌をスポットにつける練習ができます。
- ボタントレーニング
ボタンに長めの紐を通して行います。
奥歯を噛んで、唇と前歯の間にボタンを挟み、ボタンが取れないように唇に力を入れボタンを強く引きます。
30秒程度を目安にして3セット行いましょう。
- ポッピング
ポッピングは、舌に筋力をつけて、上に持ち上げられるようにするトレーニングです。
まず、舌の先をスポットの位置につけたまま、上顎の裏側を吸いつけます(※)。
口を開けたまま、ポンっと音がするように舌をはじきましょう。
この動作を10~15回程度続けましょう。
(※)舌の位置がきちんとスポットについているか確認し、
舌が丸まらないように気をつけましょう。
- クイックスワロー
飲み込むたびに、舌で歯を押してしまうと歯並びに悪影響を及ぼします。
きちんと飲み込めているかを確認するトレーニングです。
コップの水を飲む時に、奥歯が噛んでいて、舌がきちんとスポットについているか確認しましょう。
この時は、奥歯を噛みしめて歯と歯の間に舌が出ないようにしましょう。
【トレーニングでお口まわりの筋肉を正しく使いましょう】
お口のトレーニングをすると、正しい飲み込み方や咀嚼の方法、舌の正しい位置や置く方法を知ることができます。
日常的にお口の機能を正しく使うことで、矯正治療をした後の歯並びの後戻りも防止できます。
また、悪習癖があると、矯正の治療が遅れてしまう可能性もあるため、MFTで早めに改善しましょう。